皆さまこんにちは！日本は台風常襲国とも言えるほど、毎年のように強い台風が接近・上陸します。特に近年は地球温暖化の影響もあり、雨量や風の強さがかつてない規模になることも珍しくありません。浸水、停電、断水、強風による飛来物被害など、台風がもたらすリスクは多岐にわたります。

しかし、被害を最小限にするための「基本の備え」は共通しています。重要なのは「何から始めるべきか」を理解し、優先順位をもって準備を進めることです。

この記事では、台風接近時に最初にすべきことから、家庭ごとの具体的な備え（マンション・戸建て編）までを詳しく解説します。
これを読めば、台風に対する備えを体系的に進められるはずです。

INDEX

■台風対策の優先順位

①正確な情報の把握

台風への対応は、まず 正しい情報を知ること から始まります。SNSなどで飛び交う不確かな情報に惑わされるのではなく、信頼できる情報源を常に確認しておくことが肝心です。

たとえば
・気象庁の台風情報：事前に進路、暴風域、予想される雨量を把握
・自治体の防災無線・ホームページ：避難所の開設状況や避難情報
・防災アプリやNHKニュース防災：速報性が高く、通知で受け取れる
などを確認するようにしましょう。

「今いる場所で過ごせるのか、避難が必要なのか」を判断するためには、これらの情報が欠かせません。

情報確認を怠ると、「避難が必要だったのに動けなかった」「予想外の停電で準備不足だった」という事態に陥りがちです。まず最初の一歩は、正しい情報収集です。

②家族との共有と避難準備

台風が近づくと、交通機関が止まり、外出が困難になります。そのため、家族全員での意思疎通が何より大切です。

次のステップでは、
・避難所の場所と経路の確認：徒歩で行けるか、車が必要かを確認
・連絡手段を決めておく：LINEや電話が使えない場合に備え、集合場所を決める
・子ども・高齢者・ペットの対応：一緒に避難できるか、事前に確認しておく
といったように、被災時の行動について確認、段取りをしておきましょう。

また、スマホはライフラインそのものです。停電の可能性もあるため、台風前に充電を満タンにし、モバイルバッテリーや車載充電器も準備しておくことが欠かせません。

③家の外回りを整える

台風被害の多くは「飛ばされたもの」によるものです。例えば、ベランダに置いた植木鉢が落ちてガラスを割ったり、自転車が倒れて隣家を傷つけたりといった事故が頻発します。

事前に行うべき外回りのチェックは次の通りです。

・植木鉢、物干し竿、ガーデン家具は室内へ
・自転車やバイクはカバーを外し、倒れにくい場所へ移動
・雨戸やシャッターを確実に閉める
・養生テープや段ボールで窓ガラスを補強
・排水溝・雨どいの詰まりを取り除き、水はけを良くしておく

これらは時間をかけずにできる基本的な対策ですが、やるかやらないかで被害の大きさは大きく変わります。

④家の中を整える

台風接近中に怖いのが 停電と断水 です。特に停電は冷蔵庫・照明・通信手段に直結するため、生活の不便さが一気に増します。

準備の具体例としては：

・飲料水と非常食を3日分以上確保
・懐中電灯、ラジオ、乾電池をすぐ手に取れる場所へ
・冷蔵庫・冷凍庫を強設定にして、停電後の保冷時間を延ばす
・浴槽に水をためてトイレや洗浄用に備える
・常備薬をまとめ、持ち出し袋に入れる

災害は「想定より長引く」こともあります。備えは多めを意識すると安心です。
また、非常食や水などは多くの人が買いだめをするような場合、品薄になる可能性もあります。日頃から備蓄をしておけば、台風以外の災害対策にもなるのでおすすめです。

■マンションでの台風対策

マンションは「鉄筋コンクリート造だから安心」と思われがちですが、実際にはマンション特有の弱点やリスクがあります。高層階に住む人、低層階に住む人、それぞれで注意点が異なります。

●高層階に住む場合の注意点

台風の強風は地上よりも高層階の方が強く吹き付けます。そのため、窓ガラスが割れる危険性は想像以上に高いのです。特に南向きや西向きの窓は直撃を受けやすく、飛散防止フィルムを貼るだけでも大きな違いが出ます。さらに、窓際に背の高い家具を置かないことも重要です。もしガラスが破損した場合、破片が室内に飛び散ると大ケガにつながります。カーテンや厚手のブラインドを閉めておくだけでも、破片の飛散を抑える効果があります。

また、停電時にエレベーターが停止すると、高層階では水や食料を運び込むのが大変になります。そのため、日頃から飲料水を多めに備蓄し、非常食は持ち運びやすいサイズで確保しておくと安心です。

●低層階に住む場合の注意点

1階や2階に住んでいる場合、強風よりも「浸水」が大きなリスクになります。過去の事例でも、地下駐車場や1階ロビーが冠水したケースは少なくありません。玄関や窓に土のうを置いたり、簡易の止水板を設置することが効果的です。
さらに、地下に駐車場や倉庫を利用している人は、事前に車を高台に移動させることを検討しましょう。地下施設に水が流れ込むと、一晩で全てが水没してしまうこともあります。

●共用部分の扱いに注意

マンションのベランダや廊下は共用部分です。そのため、そこに物を置いておくと自分だけでなく隣人や下の階の住人にも被害を及ぼす可能性があります。例えば、プランターやサンダルが風で飛ばされて他の家の窓を割る…という被害は現実に起きています。台風前には必ずベランダを片付け、排水溝のゴミを取り除いて水はけを良くしておきましょう。

●防災グッズの備え方

マンションでは「停電＋断水」がセットで起こることが多いため、特に水の備蓄を意識しましょう。家族の人数分×3日分を最低ラインとし、飲料用とは別に生活用水も確保しておくと安心です。浴槽に水をためておくのも有効ですが、高層階では断水が早く訪れることがあるため、台風接近前の早い段階で準備しておくのがポイントです。

■戸建て住宅での台風対策

戸建ては自由度が高い分、台風の直撃をもろに受けやすい特徴があります。屋根、外壁、庭、窓など、対策すべきポイントは数多く存在します。ここでは具体的に「戸建てならではの注意点」を整理します。

●屋根と外壁の点検

戸建て住宅の最大の弱点は屋根です。瓦やスレート、トタンが台風で飛ばされると、屋根が壊れるだけでなく、飛来物として近隣住宅や通行人に被害を及ぼすことがあります。定期的に屋根の浮きやズレを点検し、必要であれば業者に補修を依頼しておくことが重要です。台風接近直前では修理は間に合いませんから、日常的なメンテナンスが欠かせません。

また、外壁のひび割れやシーリングの劣化も要注意です。強風と雨でそこから雨水が侵入し、内部の断熱材や木材を傷めてしまう恐れがあります。雨漏りは一度発生すると修理に高額な費用がかかるため、予防的に補修しておくことが結果的に経済的です。

●窓とシャッターの対策

窓は台風被害の代表的な侵入口です。雨戸やシャッターがある場合は必ず閉め、ない場合はベニヤ板を打ち付ける、飛散防止フィルムを貼るなどの補強を行いましょう。内側からもカーテンを閉めておくと、万一割れた場合に破片が飛び散るのを防げます。

また、2階や3階の窓は意外と見落とされがちですが、強風で物が飛んできて割れるケースが多くあります。すべての窓を確認しておくことが大切です。

●庭や外構の対策

庭木は余分な枝を剪定しておくことで、枝が折れて飛ぶのを防げます。特に大きな木がある場合は、倒木による住宅被害や電線への影響を防ぐために、専門業者に依頼するのも一案です。
さらに、カーポートや物置も台風被害を受けやすい場所です。固定が甘いと強風で持ち上げられ、倒壊の危険があります。ネジの緩みや支柱の状態を事前に確認し、不安があれば補強材を追加しましょう。

●浸水対策

戸建ては立地によっては浸水の危険性が高くなります。過去に浸水した地域や川沿いの場合は特に警戒が必要です。玄関前に土のうを積むなどの対策を講じておきましょう。最近では繰り返し使える簡易的な止水板も市販されており、災害対策として人気があります。

●停電時の備え

戸建ての場合、停電に備えて自家発電機やソーラーパネルを設置しやすい点が強みといえますが、そこまではせずとも、最低限、懐中電灯・ラジオ・モバイルバッテリーはすぐに使えるようにしておきましょう。

ここまで、台風対策を優先順位ごとに整理し、マンションと戸建てそれぞれの特徴を踏まえて解説しました。
最も大切なのは、 「早めに準備すること」 です。台風は進路や強さを突然変えることがあり、直前の対応では間に合わないこともあります。

台風は毎年やってきますが、事前の備えによって被害を減らすことはできます。また直前にすべき対策以外にも、日頃からできる対策も多くあります。
今日からでもできる対策を進め、安心して乗り越えられるよう準備していきましょう。

■台風対策、窓には飛散防止フィルムがおすすめ


台風被害で特に多く、また危険なのが「窓ガラスの破損」です。強風で飛ばされた植木鉢や看板、屋根材などが窓に直撃すると、あっという間にガラスが粉々に割れてしまいます。一度ガラスが破れると、そこから暴風雨が室内に吹き込み、家具や家電を濡らすだけでなく、最悪の場合、屋根が吹き飛ぶなど、家の構造そのものに大きなダメージを与えることもあります。

●養生テープでは限界がある

台風前にホームセンターから養生テープが売り切れる光景をよく目にします。確かに「割れたガラス片の飛散を抑える」効果はありますが、テープではガラスの破損そのものを防ぐ力は弱いのが実情です。強風で物が飛んでくれば、簡単にひび割れてしまいます。

●飛散防止フィルムの効果

そこで有効なのが 飛散防止フィルム です。窓ガラスに貼るだけで、以下のような効果が得られます。

・ガラスが割れても破片が飛び散りにくく、ケガを防げる
・窓全体の強度が増し、飛来物による破損リスクを軽減できる
・紫外線をカットする効果を持つ製品もあり、普段の生活でも役立つ

特に小さな子どもやペットのいる家庭では、飛散防止フィルムを貼っておくだけで安心感が大きく変わります。

また特にマンションではシャッターが無い窓も多くあります。そのような窓は無防備な状態となってしまうため、飛散防止フィルムで防御することがおすすめです。

●専門業者に依頼するメリット

飛散防止フィルムはDIYでも貼れますが、大きな窓や複数枚をきれいに仕上げるのは意外と難しいものです。空気が入ってしまったり、カットが不均一になると見た目が悪くなるだけでなく、効果が半減してしまうこともあります。確実な効果を求めるなら、専門業者に依頼して施工してもらうのがおすすめです。

●日常生活でも役立つ備えに

飛散防止フィルムは「台風のときだけ」のものではありません。普段の生活でも地震や不意の衝撃から窓を守り、さらに紫外線カット機能を持つタイプなら家具や床の日焼け防止にも役立ちます。つまり「災害対策＋日常の快適性」を同時に実現できるのです。

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